乱暴って言われがちなんですよ【吹田市放課後等デイサービス】
こんにちは、吹田市放課後等デイサービスこどもプラス大阪吹田教室です。
うちに通ってくださっているお子さんのトラブルの中に
「どうしても口よりも先に手が出てしまうんです。」というのがあります。
グレーゾーンのお子さんも含めて、このような発達障害を持っているお子さんは
「ほどほどに」や「ちょっと」や「適当な」
等の曖昧な表現が苦手な傾向にあります。
お友達に対する「適当な力加減」がわからない。
「もうちょっと優しく」がわからない。
「程々な距離」がわからない。
この様な曖昧な表現は年齢が上がるにつれて増えていきます。
ほっておくと、就労に大きくかかわってくるため、見過ごすわけにはいきませんよね!
しかしながら、これには全て理由があるんです。
人よりちょっと触覚防衛反応が働きやすく、警戒心が強いだけなんです!
「すぐ手が出る」というお子さんの中には
触覚がとっても敏感でこういう行動に出てしまう子がいます。
触覚には主に二つに分類されます。
目をつぶって触れ、形や素材等でそれが何かを判断する「識別系」。
自分にとって有害なものを瞬時に判断する「原始系」。
どちらもとても大切な体の機能です。
この二つがうまく育っていないと、「触覚防衛反応」が働き、
自分のパーソナルスペースに誰かが入ると攻撃してしまったり、
偏食がすごく、ほんの少しの味が違うだけで有害と判断し口から吐き出してしまったり、
服の素材等に拘る等のつまづきとなって体の外に現れます。
触覚防衛反応は様々な物に触れて識別系触覚への体験を重ねる事で、
それを危険かどうか判断する材料を増やし
原始系触覚への反射的な行動に抑制がかけられるようになって軽減されていきます。
また逆に触覚が鈍感だと、自らの腕に噛みつく等の自傷行為や、
鉛筆やつめなどをがりがりと噛んだりといった行動に出る事もあります。
固有感覚が弱いから、身体のペーパードライバー!?
乱暴だといわれる子の中には、関節の角度や筋肉の張りを一定に保つ事が苦手な子がいます。
そのために適切な力加減ができない事が多いのです。
この筋肉や関節の使い方と深く関係しているのが固有感覚です。
・関節をどのぐらい曲げているのか
・筋肉が今どのように動いているのか
これらを感じ取る大切な体の機能です。
固有感覚が弱いと
・力加減がわからずに乱暴だといわれやすくなる
・文字が上手にかけない
・動きをうまく模倣する事ができない
・人と距離が近すぎる
等のつまづきとなって体の外へ現れます。
また手先の不器用さも、全身を大きく動かす粗大運動で微細運動も一緒に向上する事により改善されるケースもあります。
鉄棒やマット運動や遊具遊びを生活の中で多く取り入れていきましょう!
ペーパードライバーも毎日運転していれば、慣れてきて運転技術が向上しますよね。
そういう事なんです。
感覚統合への療育には、集団でのかくれんぼが有効!!
集団で行うかくれんぼって実はこどもにとってとってもいい事ずくめって知ってましたか?
感覚統合をするならば、もってこいなんです!
・「抑制」の力を働かせて鬼に見つからないように静かにやり過ごす。
これにより場を選んで静かにする練習になります。
・自分では見えない背中等の部分へのボディイメージが形成される。
相手や周りにどうみられるか等客観的に自分を見るイメージがつき、
身だしなみに対するつまづき(Tシャツの裾が出ていても気にしない等)が改善される事もあります。
身だしなみもまた、就労につくには何よりも大切な事ですよね。
・お友達の体を隠してあげる事で固有感覚を養いさらにボディイメージを形成する。
「鬼に見つけられないように」と考える事で共有体験を通し、
仲間意識を高め、社会性も同時に身に付きます。
客観的に身体を見て視覚で腕や足の位置等を理解する事によりさらなるボディイメージが育まれ、
相手がどのぐらいで痛がるか等の力加減も学ぶ事ができます。
・様々な素材の物を用意する事で、触覚を養う。
たくさんの素材に触れる事により、触覚への刺激を補います。
こういった遊びの中で体験する事により、触覚へのこだわりが楽しみながら改善されるのです。
遊びは大人とやるだけでなく、他のこども交えてやるほうがぐっと療育への効率がアップします。
私たち大人に隠されるより、こども同士で隠し合ったり一緒に隠れたり、
団結する事で相手を思いやる気持ちが育まれるからです。
一見何気ない遊びの中にも、療育をしていく機会はたくさん潜んでいます!
まずは諦めず、本人が楽しい!と思える方法で試していきましょう!!
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